Google Map が仕様変更? 様々な不具合が発生しているようです

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無料で利用できる地図として圧倒的なシェアを誇るGoogle Map。先日仕様変更が行われ、不具合が発生しているようです。


ゼンリン 住宅地図と最新ネット地図の秘密

 

Google Map は ゼンリン社のデータを元に提供されていた

Google Map はGoogle が提供する地図情報サービス。Google のサービスとして提供されてはいるのですが、そのベースとなる地図情報は日本の「株式会社ゼンリン」という会社が提供しています。

ゼンリン社は東証1部にも上場している、地図情報の調査・制作・販売を行う会社。日本全国を独自に調査し、地図情報として保有しています。古くから地図として出版、現代ではカーナビやWeb上のサービスにもデータを提供しています。

Google Map へのデータ提供もそういった事業の一環と考えられ、2005年から2019年に至るまでその関係は続いてきました。 ゼンリンのデータは極めて正確であったことからGoogle Map の評価は上昇し、日本で最も使用される地図サービスとなりました。Google はその対価としてゼンリンに巨額のデータ使用料を支払っていたのですね。

Google マップ

https://www.google.co.jp/maps

 

ゼンリン社との契約を解除し自社データに移行?

ところが2019年3月に状況が変化。Google Map 右下のコピーライト表記から「ZENRIN」の文字が消え、地図情報が変化したという情報が寄せられるようになりました。

この状況から想像されることは、Google がゼンリン社との地図情報提供に関する契約を解除したこと。Google Map の元となるデータがGoogle 独自のものに変更となったものと考えられます。

問題はGoogle 独自のデータがゼンリン社のデータと比べて劣ること。本来道路ではない部分が道路と認識されていたり、山の中に突然湖が出現、さらにバス停が消えてしまっていたりと、サービスの質としては正直低下してしまっています。

「Googleマップが劣化した」不満の声が相次ぐ ゼンリンとの契約解除で日本地図データを自社製に変更か – ITmedia NEWS

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1903/22/news067.html

 

Apple も以前不具合を発生させていた

地図の不具合として記憶に新しいのは、2012年9月に実施されたApple のMap の仕様変更。このときはJR青梅線上に突然「パチンコガンダム駅」が出現するなどして、大きな話題となりました。

このときの不具合の原因も、今回と同じく地図情報の変更。それまでApple のMap はGoogle Map のデータ(すなわちゼンリン社のデータ)を利用していたのですが、Apple 独自のものへ変更を行いました。当然デバッグは行っていたと思うのですが、不具合を潰しきれてはいなかったのですね。

Apple はその後非を認め、後日「Google Maps」というアプリをApp Store 上でリリース。現在はApple のMap もだいぶまともに使えるレベルにはなってきているのですが、上記の事件の影響か評価は低いままとなっています。

パチンコガンダム駅 – Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/パチンコガンダム駅

 

さすがにGoogle がこのまま放って置くとは考えにくく、時間と共に不具合は収束していくはず。iPhone ユーザーの方であれば、とりあえずはApple 標準のMap を利用しておくのがいいのかもしれません。