土星の象徴である環。この環がまもなく消滅してしまうようです。期限はおよそ1億年。しっかりと目に焼き付けておきましょう。
土星の環はほとんど氷
土星の画像には必ず登場する環。この環は実はほとんど水が凝固した氷できています。
その大きさは 1 um ~ 1 mm 程度。この小さな粒が太陽からの光を反射することで美しく輝くのですね。
この環が確認されたのは17世紀。今から350年程前に遡ります。その後の望遠鏡の性能向上にともないさまざまなことが分かっていき、1980年に打ち上げられたボイジャー1号が最接近した際に高精細な画像が撮影されました。

環ができたのは40億年前?
現代の有力な説では環ができたのはおよそ40億年前と言われています。土星の周りを回っていた小さな衛星に外からやってきた彗星(?)がぶつかり、その衛星が砕けたチリから環が形成されたようですね。
それだと土星の環は土で形成されるのでは?と思いがちですが、土は重いため土星に落ちてしまって比較的軽い氷が残ったようです。そのためあれだけ美しい環になっているのですね。
なお天王星や木星にも環が存在しますが、土星ほどはっきりしていないため有名ではないようです。

1億年後には消滅へ
歴史ある土星の環ですが、どうやら1億年後には消滅してしまう模様。
土星の輪を構成している氷はだんだんと土星に引き寄せられていて、引き寄せられる過程で溶けて雨となり土星に降り注いでいるようです。そのため土星の環はだんだんと小さくなっていき、1億年後には消滅してしまうようですね。
NASAはYouTubeでその過程を解説しています。
1億年は宇宙のスケールで考えると一瞬。宇宙の世界も諸行無常(?),盛者必衰(?)なのですね。