地球は丸い。今や小学生でも知っている常識的なことですが、なぜ僕たちは地球上のどこへ行っても同じように重力を感じ、どこに落ちたりも飛んで行ったりもしないのでしょう?
重力が何かを理解すれば、その理由も分かるはずです。
重力の正体は万有引力
地球が僕たちを引っ張る力を重力と呼びます。僕たちが体重を感じ、朝起きるのが億劫なのも重力の影響。世界中どこへ行っても(ほとんど)変わりません。
この重力の源はなんなのでしょうか?地球が巨大な磁石になっていて僕たちを引っ張っているわけではありません。僕たちは磁石にくっつきませんからね。
地球が僕たちを引っ張っている力の正体は万有引力。その名の通り、万物が有する引力。全てのものが持っている引力です。
実は全ての物体はただそこにあるだけで他のものを引きつける力を持っています。皆さんが持っているスマートフォンも引きつける力を持っていますし、皆さんの身体そのものも引きつける力を持っています。

塵も積もれば重力となる
ですが日常生活でそのような引力を感じたことはほとんどないのではないでしょうか?僕の身体の引力でスマートフォンを手繰り寄せた経験はありませんし、スマートフォンに身体が引きつけられたこともありません。
その理由は万有引力はとても弱い力だから。万有引力は物体が重ければ重いほど大きくなりますが、僕たちの身の回りにある物体では感じることのできないほど小さな力です。宙に浮く埃すらも引きつけることは難しいでしょう。もし引きつけられたとしたら、それはおそらく静電気です。(静電気の力は万有引力と比較するととてつもなく大きい)
とはいえ弱い力も塵も積もれば山となります。そして弱い力が積もって地球サイズになったとき、それは重力という形で僕らが感じられるほどになるのですね。

宇宙にはまだまだ上がいる
地球は人間に重力を感じさせるほどの万有引力を持つ重たい物体なのですが、宇宙を見渡せば上をいく星たちは無数にあります。
身近な例が太陽。太陽の質量は地球のおよそ33万倍と言われ、万有引力もそのまま33万倍ということになります。
もし僕たちが太陽に立てたとしたら体重が33万倍になったように感じるでしょう。60kgの33万倍というとおよそ2,000トン。ひとたまりもないですね。
地球が1年かけて太陽の周りを回っているのも太陽の圧倒的な引力が主な要因。地球の周りを回る月のように地球は太陽の重力に囚われていて、脱出することはできません。

地球のどこでも重力を同じように感じる理由はわかったでしょうか?土のように小さな物にも引力があることを考えれば、自ずと答えがわかりますよ。