分解レポートに定評のあるiFixit が Galaxy Fold の分解を行ったようです。世界初の折りたたみ式スマートフォンの内部はどのようになっているのでしょうか?
Samsung Galaxy S10e 128GB SM-G970F/DS (FACTORY UNLOCKED) 5.8" 6GB RAM Dual Sim [並行輸入品] (Black)
iFixit は最新製品をいち早く分解
これまでも当サイトで何度か紹介しているiFixit。彼らは年々高度化するデジタルデバイスを分解し、個々人が修理できるように情報を提供することを目標としています。今年になって盛り上がりを見せる「修理する権利」ですね。
iFixit の分解技術はおそらく世界でもトップクラス。新製品登場から分解レポートを投稿するまでの時間の短さはもちろん、分解後にディスプレイされた各部品は美しい状態が保たれています。再び組み立てれば動きそうなレベルです。
そんなiFixit が先日メディア向けに配布されたばかりのGalaxy Fold を早速分解。世界初の折りたたみ式スマートフォンとして内部構造が注目されます。どのようなデザインとなっているのでしょうか?
Galaxy Fold を分解だ
Galaxy Fold の分解ページに早速ジャンプ。投稿されたばかりということもあり、現在英語のみの公開となっています。ですが英文は中学生でも読めそうな簡単なものですし、分解レポートは写真から得られる情報が多いので問題ないでしょう。(むしろ日本語訳を公開してくれること自体がすばらしい)
分解のファーストステップとして登場したのは iOpener。これはiFixit が開発し、どう公式サイトで販売されているツールで、科学反応によって発生する熱を利用してデバイスの接着剤を柔らかくすることを目的としています。iPad 用にデザインされたものですが、Galaxy Fold にも流用できたようです。
内部にも接着剤がたくさん。iPhone やApple Watch 等にも言えることですが、近年のデバイスは分解して修理することを想定していない(禁止している)ため、ネジ止めではなく接着剤を利用することが多くなっています。ネジのためのスペースが不要であること、ネジのように緩むことがないこと、熱的な結合が密になるため放熱しやすくなるなど、デバイス設計上優位なことが多いからでしょう。
僕は少し古い人間なので、接着剤には未だに懐疑的。「貼り付けたものは、必ず剥がれると思え」と教えられ、よほどのことがない限り設計に接着剤は使用しませんでした。これだけ多様されているのを見ると時代の変化を感じてしまします。
Samsung Galaxy Fold Teardown – iFixit
https://www.ifixit.com/Teardown/Samsung+Galaxy+Fold+Teardown/122600
修理のしやすさは10点満点中2点
iFixit は分解後に分解しやすさの採点を行うことが恒例。Galaxy Fold の分解においても例にもれず採点され、結果は10点満点中2点。個人での修理は極めて困難と言える結果となりました。
iFixit は以下のようにまとめています。
良い点
- 1種類のドライバーで分解が可能
- 内部はモジュール化されていて、モジュールごとの交換が可能
悪い点
- 折りたたみ機構の経年劣化は避けられない
- メインディスプレイが脆弱すぎる
- バッテリー交換は不可能ではないが困難
- 前面と背面の接着剤をはがすのは難しい
いつも勉強になるiFixit の分解レポート。Huawei の折りたたみ式スマートフォンの分解レポートにも期待したいところです。