Galaxy Fold の発売 を5月以降に延期へ 折りたたみ式スマートフォンの量産は想像以上に難しそうです

エンジニアリング

Samsung が発表した折りたたみ式スマートフォン Galaxy Fold の発売延期が報道されています。量産のハードルは想像以上に高そうです。


Samsung Galaxy S10+ Plus 128GB+8GB RAM SM-G975F/DS Dual Sim 6.4" LTE Factory Unlocked Smartphone International Model (Prism White)

 

Galaxy Fold は世界で初めて発表された折りたたみ式スマートフォン

Galaxy Fold の基本情報を確認してみましょう。Glaxy Fold はSamsung が2月に発表した折りたたみ式スマートフォンで、有機EL画面を折りたたむことができることが最大の特徴。当時まだ他のメーカーは正式発表できていなかったため、Samsung が世界初の折りたたみ式スマートフォンを発表するメーカーとなりました。

さらに特徴的なのは、有機EL画面を内側に折りたたむデザインであること。後発のHuawei が有機EL画面を外側に折りたたむデザインとしたのとは対照的です。内側に折りたたむことで曲率が大きくなり、有機EL画面にかかる負荷も大きくなるのですが、Samsung はあえてそのようなデザインを採用したのですね。

最新技術を採用していることから価格は20万円オーバー。にもかかわらず予約受付はすぐに終了し、人気の高さを伺わせていました。発売日は2019年4月26日に設定されています。

Samsung が折りたたみ式スマートフォンを発表 その名は「Galaxy Fold」です

 

メディア向けのレビュー用端末で不具合が続出

2019年4月中旬、一般販売に先駆けて複数メディアにレビュー用の端末の貸出が行われました。一般販売前にメディアに端末を提供することで記事にしてもらい、新製品の需要を喚起することはよくあるのですが、Glaxy Fold の場合はここで問題が発生しました。

なんと貸し出した端末の多くで不具合が発生。不具合は折りたたみ式の有機ELパネルに集中していて、折りたたみ部分に折り目がつく、片側の画面がちらつく、全く表示されない、画面が破損するといった状態になってしまいました。

Glaxy Fold が壊れたことを各メディアはこぞって報道。Samsung は火消しに躍起になっていましたが、世界初の折りたたみ式スマートフォンということで注目度は高く、不名誉な情報が世界中を駆け巡ることとなってしまいました。

Samsung の折りたたみ式スマートフォンに不具合報告が続出 Galaxy Fold は欠陥商品なのでしょうか?

 

一般販売の延期を発表

メディアの不具合報告レビューを受け、Samsung は一般販売の延期を決定しました。現時点では新たな発売日は決定しておらず、数週間以内に新しい発売日を発表するとしている状態です。

問題が噴出してから1週間程度で発売延期を決定したのは悪くない判断。ですが、このレベルの不具合は社内テストで発見し改善すべきものであり、メディアに指摘されてから対処するのは、とても世界的大企業とは思えないですね。

世界初の折りたたみ式スマートフォンという称号が欲しいがために細かい部分には目をつむったのかもしれませんが、その代償は大きくつきそう。技術的には面白いスマートフォンなので、このままフェードアウト・・・とはならないでほしいところです。

【追記あり】折りたたみスマホ最悪のスタート。「Galaxy Fold」発売延期 | ギズモード・ジャパン

https://www.gizmodo.jp/2019/04/samsung-galaxy-fold-release-delayed.html

 

こうなると気になってくるがHuawei の動き。Samsung がつまずく中、Huawei がハイクオリティな折りたたみ式スマートフォンを市場に提供できれば、両者の評価は一気に逆転するかもしれません。