日本の大動脈である東海道新幹線。現在でも相当な本数の列車が行き交っていますが、2020年春には更なる増発が予定されているようです。
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2019年春の段階では、のぞみは1時間に最大10本
増発計画を確認する前に、現在の運行本数を確認しておきましょう。現在の1時間あたりの最大本数は、19時台の15本。種別ごとの内訳は以下のようになっています。
- のぞみ:10本
- ひかり:2本
- こだま:3本
最速達列車であるのぞみの本数が突出して多くなっています。在来線に例えると普通列車よりも特急列車の方が圧倒的に多いという特殊な状態なのですが、東海道新幹線の乗客は東京-名古屋以遠の利用者が多いので、このような体系となっています。
これだけの本数を走らせても東海道新幹線は混雑状態。19時ごろの東京駅は当然混雑していますし、ホームの数が少ない品川駅ではより悲惨な状態です。この旺盛な需要を受け、JR東海はさらなる増発を計画しているようです。
東京駅(JR東海道新幹線 新大阪・博多方面)の時刻表 – Yahoo!路線情報
https://transit.yahoo.co.jp/station/time/22828/?gid=1341
2020年春に、のぞみは1時間に最大12本に
2019年4月、JR東海は東海道新幹線の増発計画を発表しました。2020年春のダイヤ改正でのぞみをさらに増発する計画となっています。
- のぞみ:10本 -> 12本
- ひかり:2本
- こだま:3本
19時台ののぞみの本数を10本から12本に引き上げる計画です。たかが2本ですがされど2本。東海道新幹線16両編成の定員は1,323名。2本増発できれば、更に2,500人以上の乗客を運ぶことができるのです。
現状を考えると増発しても他の列車の乗客を奪うとは考えにくい状態なので、走らせれば走らせるだけ収入が増えるという状態。リニア新幹線工事で巨額の支出が続くJR東海にとっては、稼げるだけ稼いでおきたいというのが本音でしょう。
東海道新幹線「のぞみ」さらに本数増 全列車285km/h化で1時間最大12本に 2020年春 – ライブドアニュース
http://news.livedoor.com/article/detail/16335922/
700系の引退 & 全列車285km/h化で実現
とはいえ気合だけで増発することは不可能。ラッシュ時間帯に更に2本の増発が可能になった背景には、東海道新幹線を走行する車両の性能が統一されることがあります。1999年にデビューした700系新幹線の完全引退が2020年春のダイヤ改正とともに実施され、すべての列車が最高速度285km/h で走行することが可能となるのです。
最高速度向上にともなって、東京-新大阪間の所要時間は3分短縮。この3分という数字は所要時間で考えると誤差レベルなのですが、1時間に走らせられる本数で考えると大きく異なってきます。この3分の高速化で、ラッシュ時ののぞみの本数を2本増やすことが可能となったのですね。
新幹線700系電車 – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/新幹線700系電車
東京-名古屋間のリニア開業は2027年を予定。それまでの8年間は東海道新幹線にまだまだ頑張ってもらわなければいけません。今回の増発は、リニア開業までの東海道新幹線最後の輝きとなるのかもしれませんね。