トヨタ・ハイエースの新型が発売となりました。ただし、日本ではなくフィリピンでの話です。
https://newsroom.toyota.co.jp/jp/toyota/26562593.html
青島文化教材社 1/24 ザ・モデルカー トヨタ TRH200V ハイエーススーパーGL ’10 プラモデル
トヨタ・ハイエースは究極の商用車
ハイエースは日本の自動車メーカー トヨタが製造販売する商用車。100万km以上もの過走行に耐えられる設計、十分なエンジンパワーによる大きな積載量という特徴を持ち、日本国内では主に小型貨物車として多くの企業の社用車に採用されています。
初代ハイエースが発売されたのは1967年。50年以上もコンセプトを保ちながら販売され続けているのは、それだけ人気と需要があるということなのでしょう。交通量の多い道路を5分も眺めていると、必ず1台見つかるほど普及しています。
海外での人気も高い
海外での人気も上々。丈夫で壊れにくいクルマは海外では特に重宝されますし、その上たくさん荷物が乗るとなれば人気となるのは当然とも言えるでしょう。
その人気故にハイエースは毎年盗難車ランキングの上位にランクイン。日本で盗難されたハイエースの多くは細かく分解され、海外へ密輸された後に組み立てられて売りさばかれるようです。相当しっかりと構築された犯罪組織が暗躍しているようですね。
新型車はフィリピンで販売開始
そんな大人気のハイエースの新型車が販売開始に。販売開始となったのはトヨタのお膝元である日本ではなく、遠く離れたフィリピンです。
トヨタのフィリピン向けホームページを覗いてみると特集ページが作られていて、大々的に宣伝されていました。東南アジア向けに売り込んでいきたいというトヨタの意気込みが感じられますね。
http://toyota.com.ph/news/toyota-news/toyota-premieres-all-new-hiace-in-the-philippines/
貨物よりも乗客の輸送にフォーカスし大型化
新型ハイエースは、貨物の輸送よりも乗客の輸送にフォーカスしている模様。フィリピン向けのトヨタの特集ページを見ると13人乗りの仕様も用意されているようです。(マイクロバスに近づいている?)
そのため車両サイズは結構大型化。これのサイズだと日本の狭い道での運転は難しく、日本で新型モデルが発売されない理由かもしれません。
ボディタイプ | ショート・標準ルーフ | ロング・ハイルーフ |
---|---|---|
全長 | 5,265mm | 5,915mm |
全幅 | 1,950mm | 1,950mm |
全高 | 1,990mm | 2,280mm |
ホイールベース | 3,210mm | 3,860mm |
フィリピンでの価格は?
注目なのはフィリピンでの価格。日本円に換算してみたのでチェックしてみましょう
グレード | 価格 |
---|---|
GL Grandia Tourer A/T | 472万円 |
GL Grandia Tourer M/T | 456万円 |
GL Grandia A/T | 436万円 |
GL Grandia M/T | 420万円 |
Commuter Deluxe | 336万円 |
日本円だとこんなものか・・・という印象。ですが、フィリピンの平均年収を考えるとこれはとんでもない高級車になります。
フィリピンの平均年収を考えるとハイエースは超高級車
最近の調査ではフィリピンの平均年収は48万円。これは月収ではありません。年収です。日本の平均年収が412万円と比較すると8分の1以下の水準となっています。
これはすなわち日本人の感覚よりも値段が8倍に感じるということ。そうするとハイエースはベースモデルでも2,700万円相当。フィリピンの方からするとハイエースはフェラーリのような超高級車の感覚なのですね。
報道等を見る限り、日本での発売はしばらくなさそう。国内ではしばらく現行のハイエースの販売を続けていくようです。あの車両サイズを考えると妥当な判断かもしれませんね。