スマートウォッチの代表格であるApple Watchですが、なんとその形を模した機械式時計が登場。なかなか皮肉の効いた製品になっています。
スイスの時計メーカー、Apple Watchにそっくりな機械式腕時計を発表
Apple Watch Series 4(GPSモデル)- 40mm MU652J/A シルバーアルミニウムケースとシーシェルスポーツループ
Apple Watch の外見だがゼンマイで動作する
スイス ジュネーブで行われた腕時計の見本市で紹介されたのは、外見がApple Watch に酷似した機械式腕時計。時計表面には文字盤すらなく見えるのは機械が時を刻む動きのみ。時刻は時計内部のゴングが鳴らす音で聞き分けるようです。(ミニッツリピーターと呼ばれ、高級腕時計にまれに搭載されることがある)
奇抜な見た目ですが機械的機構は相当凝ってあり、高級時計でも搭載されることの少ないフライングトゥールビヨン機構を搭載。少量生産ということもあり価格は4,000万円に迫るほどですが、すでに注文が入っているとのことです。

機械式時計は高級腕時計市場で生き残る
つい50年ほど前まで腕時計といえば機械式時計というのが当たり前だったのですが、 1970年ごろからのクォーツ式腕時計の普及で壊滅的な状態に。アメリカの時計産業はほぼ全滅。スイスの時計業界も相当な打撃を受け、ブランドは激減しました。
残ったのは高い技術と販売力、ブランド力を持つほんの一握り。低価格帯ではクォーツと勝負にならないことから高価格帯へとシフトし、今では業界に大きな影響力を与えるに至っています。

Apple Watch は高級腕時計市場をかなり侵食している
一見競合しなさそうなApple Watch と高級腕時計市場ですが、実はApple Watchは市場をかなり侵食している模様。2017年10月-12月のApple Watch とスイス製腕時計の出荷台数データは世界に衝撃を与えました。
- Apple Watch : 800万台
- スイス製腕時計 : 680万台
Apple Watch が出荷台数を確実に伸ばす一方で機械式時計は下降傾向。今回のApple Watch にそっくりな時計は、機械式時計業界の危機感の現れかもしれません。
僕はApple Watch を右腕につけ、左腕には機械式時計をつける変わり者。でもどちらか一つを選べと言われればApple Watch にしてしまうでしょうね。