長らく開発中であることが伝えられていた新型スープラがついに発表。相当に気合の入ったクルマに仕上がっているようです。
スープラはトヨタの歴史あるスポーツカー
トヨタ・スープラは1978から製造販売されていたスポーツカー。日本国内では1986年まではトヨタ・セリカXXという名称で販売されていました。スープラという車名はラテン語で「至上」「最高」という意味を持ち、その名の通りトヨタの最上級スポーツカーとして販売されていました。
先代までのスープラの特徴は下記の通りです。
- クーペスタイルの2ドアスポーツカー
- フロントエンジンリアドライブ
- 直6エンジン搭載
先代は2002年で販売終了となっていたのですが、17年の月日を経た2019年、5代目スープラとして舞い戻ってきました。

新型はBMW Z4 と共通のプラットフォームを持つ
開発段階で大きなトピックとなったのは、ドイツの自動車メーカーBMWのZ4と共同開発となったこと。先代スープラから10年以上のブランクがあったトヨタは、FRで直6エンジン搭載のスポーツカーを製造しつづけていたBMWと組むことで開発を効率的に進めたい思惑があったようですね。
ところが、トヨタ・スープラ, BMW Z4 共に無事に完成したのですが、漏れ伝わってくるのはトヨタとBMWの共同開発は失敗だったという話ばかり。どうやら両社のスポーツカーに対する考え方に大きな相違があり、プラットフォームは共通になったものの、それぞれが独自に開発した方が苦労は少なかっただろうと言われています。
豊田章雄社長が自らマスタードライバーを務めた
苦労は多かったようですが、スープラはトヨタのスポーツカーのフラッグシップとなるべきクルマ。そのクルマへの力の入れようは並々ならぬもので、豊田章雄社長が自らマスタードライバーを務めるというほどのものでした。
マスタードライバーとはクルマをテストするテストドライバーの最上位の存在。当然ドライビングスキルは相当のものでなくてはならず、自社の社長であっても妥協は許されません。豊田章雄社長はレーシングドライバーとしても活動を行なっていてスキルはもともと高かったと思われますが、今回マスタードライバーとなるために相当の鍛錬を積んだ模様。それほどまでに力の入ったクルマということでしょう。
世界トップクラスの自動車製造会社のトップを務めながらドライビングスキルを磨くというのは、僕のような凡人からすれば信じられないレベルの話です。ですがそれを成し遂げてしまうあたりは流石としか言いようがないですね。