京急には歌う電車が存在する 今のうちに聴いておきましょう

エンジニアリング

東京都心と神奈川県を結ぶ大手私鉄である京急。何本も走る電車の中には歌う電車もいるようです。

京急は日本でもトップクラスの私鉄

京急の正式名称は京浜急行電鉄。その名の通り東京-横浜間を中心に、三浦海岸や羽田空港まで路線をのばす大手私鉄です。京急はそのまま都営浅草線や京成電鉄などにも直通し、成田空港へのアクセスも担っています。
京急の特徴はなんといっても「赤い電車」。都心を走る鉄道はステンレスの銀色が剥き出しなことが多いのですが、京急車のほとんどはフル塗装orラッピング。当然コストはかかりますが京急のアイデンティティである「赤い電車」を守っています。

歌う電車を動画でチェック

それでは早速歌う電車を動画で確認してみましょう。いつもお世話になっているYouTube。鉄道系の動画もたくさんアップロードされています。
動画の名称は「ドレミファインバーター9連発」列車が発射するときの音が「ドレミファソラシド」のように聞こえることから名付けられました。これが歌う電車の由来になっています。

音の正体は「VVVFインバーター」

発射時にこの音が聴こえる理由は「VVVFインバーター」とよばれる部品が音を鳴らしているから。
この部品はスイッチ(のようなもの)を高速で動かして電車の速度を制御します。そのスイッチの切り替えスピードが人間の可聴域にあり騒音として問題になりがちなのですが、この電車はそれを逆手にとってメロディに聴こえるように調整したのですね。
技術的な課題を製品の魅力にしてしまったことはエンジニアとして感心するばかりです。

近年は「VVVFインバーター」に使用される部品が変化し、スイッチの切り替えスピードが人間の可聴域の外(超音波)となりつつあるため、歌う電車は数を減らしています。この音色を堪能できるのもあと数年かもしれませんね。