「日本人は働きすぎ」「休暇が少ない」とよく言われますが、その影響は睡眠時間にも現れているようです。日本人の睡眠時間が世界最短であるとの調査結果が発表されています。
日本人の睡眠時間は世界最低ランク
睡眠は人間にとって非常に需要であることは知っていても、なかなか忙しくてしっかりと眠れていない・・・という方も多いでしょう。日本全体としてもこの傾向は同様のようで、世界の主要28ヶ国の睡眠時間を調査した報告書によると、日本人の睡眠時間が世界最低であることが分かりました。
この調査を行ったのは心拍数モニターを主に取り扱うポラールというフィンランドの会社。ランキングを見てみるとフィンランドが睡眠時間1位となっていて、フィンランドという国は企業や国民が睡眠の重要性を理解していて、かつそれを実践する意識の高い国であることがうかがえますね。
日本とフィンランドの平均睡眠時間の差はおよそ1時間。入眠時間は概ね同じですが起床時間に40分以上の差があります。日本の会社の始業時間の早さや通勤時間の長さが影響しているかもしれません。
睡眠データ分析で日本の睡眠時間は主要28カ国中最短

睡眠不足はさまざまな問題を引き起こす
睡眠不足と聞くと軽く考えてしまいがちですが、睡眠不足は人間の健康に多大な影響を与えます。以下はWikipediaからの抜粋ですが、列挙された症状の数を見るだけでも影響が大きいことが分かりますね。
- 筋肉の痛み[9]
- 混乱、記憶喪失、記憶欠如[8][10]
- 抑うつ[10]
- 偽りの記憶の形成
- 手の振戦[11]
- 頭痛
- 倦怠感
- 麦粒腫
- 眼孔周囲の膨らみ(俗に"bags under eyes"、eye bags)
- 血圧増加[12][13]
- ストレスホルモンの増加[13]
- 糖尿病リスクの増加[13]
- 線維筋痛症リスクの増加[14]
- いらだち[7]
- 眼球振盪 (意識しない眼球の急速運動)[15]
- 肥満[13]
- てんかん[16]
- 子供のかんしゃく[7]
- 暴力行動[17]
- あくび[7]
- 躁病[18]
- 以下に類似した症状
- ADHD[7]
- 精神病[19]
- 離人パーソナリティ障害[20]
さらに近年では睡眠負債という症状も有名になってきていて、わずかな睡眠不足の積み重ねが後の健康に大きな影響を与えることが分かっています。
睡眠負債 – Wikipedia

自分の睡眠状態を知ろう
実は自分が睡眠不足かどうかを判断するのは意外と難しこと。その理由は自分がいつ眠りいつ起きたかを正確に知ることが難しく、睡眠時間を計算することができないためです。
上記の調査でも「入眠時間」「起床時間」とありますが、これは「眠りに落ちた時間」「目が覚めた時間」のこと。ベッドに入った時間やベッドがら起き上がった時間とは異なります。この時間を本人が正確に記録するのは難しいのですね。
そこで便利なのが「フィットネストラッカー」や「活動量計」呼ばれるウェアラブルデバイス。リストバンド状のデバイスを身につけて眠るだけで自動で入眠,起床時間の記録が可能で、毎日の睡眠時間が分かる優れものです。
長く眠れた日の翌日は仕事が捗ったり、お酒を飲みすぎた日の夜はよく眠れていなかったりといった分析ができ、睡眠と日常生活の関係を知ることができます。
特定のアプリと組み合わせるとApple Watch でも睡眠状態の確認が可能。購入後に実際に使用して紹介予定です。