最新スマートフォンを分解修理 iFixit

PC

現代のスマートフォンは高機能,高性能化すると同時に、修理がとても難しくなっています。
スマートフォンの画面が割れても、画面だけの修理が出来ずに本体ごと交換となる例も多いようです。
そんな中iFixitは、最新スマートフォンやPCの修理のための分解の様子をWeb上で公開しています。
iFixit – Teardown

最新のスマートフォンも即分解

iFixitのサイトへ行ってみると、最新のiPhoneXRが早くも分解されているのが目につきます。
iFixit – Teardown – iPhoneXR
ページの公開日が発売日と同日なので、その日のうちに分解レポートが投稿されたようですね。
分解ページは日本語化されていて読みやすく、内部の構造や使用されているチップ,バッテリーの占めるサイズなどを知ることができ、とても興味深い内容となっています。
YouTubeにて動画も公開されているようです。

分解用のオリジナル工具も販売中

iFixitのおもしろいところは、分解するばかりでなく分解用の工具の販売も行なっているところ。
iFixit Store
スマートフォン内部には特殊なネジが使用されていたり、人間の力では分解が困難な部分があります。
そのため専用の工具を提供することで、一般の人でも分解修理ができる環境を整えてくれているようです 。
中を覗くとiPhone7用バッテリー交換キットが販売されていましたが、案外安価で提供されているようです。
iPhone7 Replacement Battery

「修理する権利」のために

日本ではあまり耳にしませんが、アメリカでは「修理する権利」が近年注目されています。
最近の電子機器は個人での修理が困難なことに加えて、メーカー以外が修理を行うとその後の保障が受けられなくなる規約となっており、手を出しにくいことが背景にあるようです。
僕はメーカー自身が「メーカー以外の修理が危険である」ため規約を設けていると考えていますが、「メーカーによる新機種への買い替え戦略だ」と捉える向きもあり、議論がなされているようです。
シリコンバレーを抱えるカリフォルニア州でも法案が提出されているようですね。
The Right to Repair Battle Has Come to Silicon Valley
iFixitは「修理する権利」の象徴的存在として活動を行なっているようです。

普段はなかなか目にすることのないスマートフォンやPCの内部構造。エンジニアリングに関わる方はもちろん、それ以外の方でも覗いてみると面白いかもしれません。